赤ちゃんを抱っこしての移動にとっても便利な抱っこ紐。
産まれてすぐの新生児の間の頃から、外出することもあるかと思います。
特に兄弟がいる家庭の場合、上の子が外に行きたいから、とか、
上の子の送り迎えがあるから、などの理由で、
新生児の間でも赤ちゃんを外に連れて行かなければならないことが多くなりますよね。
いくら、新生児用と言われている抱っこ紐でも、
長時間の使用は赤ちゃんにとって、負担になってしまいます。
今回は、新生児の長時間の抱っこ紐の使用は、
どのような影響があるのかや注意する点は何かをまとめていきます!
目次
新生児の抱っこ紐は長時間使用はNGだった?どれくらいならOK?
新生児の抱っこ紐は、続けて使用するのは2時間くらいまでと、
SG(製品安全協会)では示しています。
いろんな性格の赤ちゃんがいますが、
比較的激しく動く赤ちゃんの場合、抱っこ紐の中にいても、
激しく泣いたり、機嫌が悪くなることが多いです。
そんな時は一度抱っこ紐から出し、抱っこに変えてみるなど、
自然と長時間利用が出来ない状況になります。
逆にとっても大人しい赤ちゃんの場合、
2時間を超えても大人しくしていたり、
すやすやと眠っていることがあるため、
2時間以上気づかずに使ってしまっていた。
という場合があります。
そのため、大人しい赤ちゃんの場合はより注意が必要といえますね。
新生児のうちは、大体2~3時間毎に授乳をします。
よく眠る赤ちゃんだからといって、何時間もそのままにしておくのではなく、
授乳時間やオムツ交換の時間を考えて忘れずにおこなうようにしてあげましょう。
抱っこ紐の長時間使用による影響や注意点とは?
では、新生児の抱っこ紐で長時間使用した場合、
どんな影響が考えられるのか?
また、長時間使用する際の注意点と合わせてご紹介します^^
成長が遅れる可能性がある
赤ちゃんは自分でいろんな筋肉を使って動いています。
そのため、抱っこ紐に入っている時間が長ければ長いほど、
動きが制限され、筋肉の発達を妨げてしまうことになります。
筋肉が発達することによって、首が据わり、腰が据わり、ハイハイができ、、
と今まで出来なかったことが出来るように成長していくのです。
長時間の抱っこ紐の使用は、赤ちゃんの運動不足に繋がり、
成長が遅くなる可能性もあるといわれています。
オムツの部位など、かぶれる恐れがある
抱っこ紐を長時間利用していると、
赤ちゃんとお母さんはぴったりとくっついている状態なので、
蒸れてしまいます。
特に、オムツの中や背中など、赤ちゃんは汗をかきやすいので、
蒸れやすい状態ですね(;´Д`)
また、便をしていたまま長時間そのままにしておくと、
おしりもすぐにかぶれてしまいます。
長時間利用するときは、赤ちゃんの皮膚の状態も観察もこまめにしてあげましょう。
股関節脱臼の可能性がある
股関節脱臼とは、骨盤と太ももの骨がずれたり、外れたりすることで、
乳児の場合、先天性股関節脱臼といわれています。
先天性といっても、生まれた時に既になっている場合は稀で、
何かしらの負荷がかかることによって生じる場合が多いようです。
検診などの際に、足にがっちりとしたギブスなどを付けているお子さんも見かけますね。
抱っこ紐に入っている時は、普段ベッドで寝ている時にはかからないような負担が、
赤ちゃんのお尻や付け根の辺りにかかってしまいます。
「足がM字になっているから大丈夫」と安心して長時間使用を続けると、
負担がかかり過ぎて、股関節脱臼になる可能性があります!
海外製の抱っこ紐等は、M字の広がりが大きく、
赤ちゃんの負担となってしまうこともあるようです。
小柄な赤ちゃんである場合は、特に注意が必要ですね。
抱っこ紐も、M字の程度を日本人用に合わせたものなども販売されていますので、
購入の際にきちんと確認してみてください。
揺さぶられっこ症候群の可能性がある
揺さぶられっこ症候群とは・・・
赤ちゃんを強く激しく揺さぶることによって、
頭がい骨の中で脳が揺さぶられて脳の血管に傷がつき、
網膜出血・硬膜下出血・くも膜下出血が起こることです。
まだ首が据わっていない、新生児~生後6カ月くらいまでに多くみられます。
抱っこ紐には新生児から使用できる種類のものと、
新生児期には付属のものが必要になる種類とがあります。
付属のものを使用しなければならない抱っこ紐に、
付属のものを使用しなければ適正体重より下回る体重で使用することになってしまうので、
抱っこ紐の中はスカスカの状態になってしまいます。
その状態で使用していると、大人が歩く少しの揺れであっても、
赤ちゃんにとっては大きな衝撃となってしまいます。
赤ちゃんの首の支えは弱いため、抱っこ紐を正しく装着・使用していなければ、
激しく揺れてしまいます。
そして、長時間過度の揺れが生じる状態を続けると、
揺さぶられっこ症候群と同様な状態になる可能性があります。
外傷性頸部症候群の可能性がある
外傷性頸部症候群とは、むちうちの状態です。
事故やスポーツなどによって首に大きな衝撃を受け、
むちのようにしなることによって、
首が痛くなったり回らなくなったりすることです。
最近よく、抱っこ紐を付けたまま自転車に乗ったり、
車を運転したりしている方の姿を見かけます。
そもそも、抱っこ紐は上記のような状態での使用に適した作りにはなっていません。
抱っこ紐をしたまま自転車に乗ったりすると、
しっかりと首を固定していたとしても、かなりの揺れが生じます。
そのような状態が続くことによっても、
外傷性頸部症候群になる可能性があります。
血行障害の可能性がある
血行障害とは、血液の流れに障害が生じている状態のことです。
血液の流れが滞ってしまったり、
血管の壁が硬くなって血液が流れにくくなってしまったり…
と、血行になんらかの障害が生じると、当然のことながら、
血液の供給を受けている臓器や場所がダメージを受けてしまいます。
抱っこ紐をしていると暑いと感じていても、手足が外に出ていて、
冷えていることがあります。
また、最初はきちんと装着していても、長時間使用している場合、
お母さんの動く振動などによって赤ちゃんが動き、
抱っこ紐で締め付けられてしまうことがあります。
足先が異様に冷たくないか、足先の色が紫色になっていないかなど、
定期的に血行障害をおこしていないかの確認が必要ですね。
抱っこ紐は使わない方がいい?
上記に挙げたような影響をみていると、
抱っこ紐を使うのが少し怖くなりますよね。
でも、大丈夫です(`・ω・´)b
これらは、長時間の使用を続けた場合や激しく走ったり、
自転車等に日常的乗っていた場合等に起こりうることです。
適正に使用していれば、赤ちゃんに何の問題もなく使うことが出来ますよ。
育児をしていく上で、抱っこ紐は本当になくてはならない育児グッズです。
もちろん普通の抱っこが一番ですが、お母さんの体力もずっと続くわけではありません。
ピタッとお母さんと触れ合っていられる抱っこ紐は赤ちゃんも大好きなんです。
私の息子は、あまり眠らない子だったので、
抱っこ紐を使っても良くて1時間半寝てるくらいでした。
今思えば、そうやって定期的に抱っこ紐から出す理由があったので、
上記のような影響を受けなかったのではないかなって。
逆に、よく眠る子や大人しい子は気づいたら何時間も抱っこ紐の中で眠ってた!
なんてことがあるようなので、眠りについたらベッドに横にしてあげるなど、
“うっかり長時間使用”に気を付けてあげてくださいね。
新生児の抱っこ紐の長時間使用はよくない?長時間での影響や注意点とは? さいごに
抱っこ紐の利用は2時間程度にとどめ、
長時間使用による影響が出ないよう注意してみてください。
抱っこ紐を上手に利用して、
赤ちゃんもお母さんも快適に過ごせる時間を作れたら良いですね。